ファイブフォース( Porter’s Five Forces )

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「フォースと共にあらんことを!」

映画スターウォーズでしばしば出てくるセリフだ。マーケティング理論にも有名な「フォース」が5つあることをご存じだろうか。

さて。昼食は外食することが多いのだが、このところはどのお店に行っても値段が上がっているように感じている。あくまで感覚的なことなのだが、ほぼ毎月のように値段が上がっていて、これは食材の原価が上がっているのではなくて便乗の値上げもあるのかもしれない、などとうがった気持ちにもなっている。

実際のところはどうなのかわからないのだが、食材や調理に使う石油、ガスなどの値段が上がれば料理の値段を上げざるを得ないのは致し方ないことだろう。経営学者マイケル・ポーターによれば、材料の価格高騰は「売り手の競争力」として整理される。

私のような客は大抵、無自覚なのだが、客もまたお店にとっては“脅威”な側面があって、要するに価格はあげればあげるほど儲かるという単純なものではなく、客が納得できないほどの高額になるとお店には来てくれなくなる。これが「買い手の競争力」で、お店は「売り手」と「買い手」の板ばさみに苛まれるという構造になっている。

もちろん、競合他社というのは商売敵という言葉もあるようにわかりやすい“敵”であって、仮に材料が高騰したとしても競合他社が値上げしてくれないと、価格すえおきを考えなければならない。競合の影響力などはポーターに言われるまでもないだろう。

ポーターはマーケティング理論としてこうした影響のある力を5つに分類し、ファイブフォースと呼称した。「売り手」「買い手」「競合他社」の3つに加え、残りは「新規参入者」と「代替」である。

「代替」というのは当該のお店の人にとっても少しわかりにくいところがあると言われている。つまり、800円のラーメンを売っていた店が材料高騰の影響で泣く泣く価格を1000円にあげたとなれば、1000円でランチセットを出している近隣の定食屋やイタメシ屋などが、客サイドにしてみればよりくっきりと比較対象、すなわち「代替」となるわけだ。

とはいっても個人商店などはこのようなファイブフォースなど何ら意識することなく商売をしている人がほとんどではないだろうか。私も副業のコンサル、講演、執筆などを「個人商店」として商売しているが、ファイブフォースなど考えたことなどない。

むしろ、仕事のオファーには大いにポジティブな「フォース」を頂いているようにいつも感じている。自分にとっては出来るかどうか、あまり自信がなくとも、オファーしてくれる人は「あなたなら、その仕事が出来る」と信じているのだから、そのフォースを信じてみようと思うのである。私の講演や執筆業は間違いなく、フォースと共にある。

以上

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