BL0114需要

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「観光地料金」を感じたことはあるだろうか?とりわけ、自動販売機などはラインナップが似たり寄ったりで、価格を比較しやすい。味のついていない単なる水でも100円が180円みたいな値段差があると思う。

 5月からコカ・コーラボトラーズジャパンがダイナミックプライシング(変動価格制)を取り入れた自動販売機を全国導入するらしい。変動価格制を取り入れた自販機では、曜日や時間帯などを加味して、消費者ニーズに合わせて遠隔操作で価格を上げたり下げたりLOをダイレクトに反映できるのか、注目したいところだ。

 需要とは人がどれだけそれを望むかを示すものである。思えば水というものほど需要が変化するものもないだろう。普段は蛇口をひねれば出てくるありふれた存在だが、災害時等には一転最重要な生命線となる。最も、「水の惑星」などといわれる地球も飲用可能な水は少ないらしく、日ごろから水という存在に感謝して生きろということかもしれないが。

 人の欲には限りがないらしく、しかし資源というものには限りがあるため、その適切な分配について議論するのが経済学である。商品やサービスにどの程度の需要があるかは、適切な資源を分配し、生産活動を行う上で、最重要な事項の一つであるといえるだろう。

 さて、人が欲しがるものは様々である。ある人が高い価値を見出すものに、別の人は何の価値も見出さないかもしれない。だが、市場における需要においては共通点がある、それは市場に存在するものにしか需要がなく、需要がないものは市場から姿を消すということだ。ないものねだりをしても仕方ないし、望まれないものを市場においても仕方がない。需要にあった商品を市場に送り出すため、マーケティング調査といったものが行われることがある。すでに市場においてどのような需要があるかを、マーケティング調査では知ることができるのだが、マーケティング調査にはそれ以外の役割もある。

 市場における需要と人々が本当に望むもの、いわば潜在的需要には乖離があり、ここにマーケティング的なチャンスが存在する。Apple社のユニークな商品などは、その最たる例であるといえるだろう。市場において供給されないものに需要は生じない。しかし、市場の外においても、人々が本当に望むものを知るのは難しい。そうであるが故に、マーケティング調査などにはこれからも需要が存在するといえそうだ。

 

何がどれだけほしいというニーズによって最適な価格や供給量は変化する。冒頭で述べた変動価格制はこうしたニーズに合わせて、最適な価格設定を目標としている。調べてみるとこの変動価格制、チケット販売や出前サービスでも利用されているようだ。通常の売買では、人々の需要の変化などに合わせて即座に価格を変化させるのが難しく売り切れや売れ残りがしばしば発生している。人々の変動的な需要を察知することができれば、変動価格制は企業に大きなメリットをもたらすものとなりそうだ。ところで、このブログって需要ある?

(オウセイ)

参考

コカ・コーラ、自販機に変動価格制を全国導入へ…年内に数千台設置
【読売新聞】 コカ・コーラボトラーズジャパンがダイナミックプライシング(変動価格制)を取り入れた自動販売機を全国導入する。年内に数千台を設置する予定で、来年以降の本格導入を目指す。 変動価格制を取り入れた自販機では、曜日や時間帯など

コカ・コーラ、自販機に変動価格制を全国導入へ…年内に数千台設置

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