「海賊王に、俺はなる!」
漫画「ONE PIECE(ワンピース)」の主人公のセリフとして有名なのだが、作者の尾田先生も「この言い方でなければONE PIECEはここまでにならなかった」と語るほど強い思いが込められた、ルフィの不退転の意思を表す言葉として欠かせないものだったらしい。
何せフィクションであるので、海賊王になれるかどうかは正直なところ尾田先生のさじ加減ということになる。が、そんな野暮な話をしたいわけではなく、実際のところ自身の目標を口に出して周囲に知らせるということは、その実現に大いに関わるという話がしたいわけである。
これはコミットメント効果と言われる。具体的には、海賊王のように大それた目標でなくても「禁煙する」であるとか、「ダイエットに成功する」であるとか、そういった小さな目標であっても周囲に知らしめることで、くじけにくくなるのだろう。くじけそうになったときには「あのときに宣言したでしょ!」と周囲も助けてくれるかもしれない。また、違う視点でみれば、もし目標を達成できなかったら「恥ずかしい」という心理も働くことだろう。
心理学分野では「予言の自己成就」という概念もまた広く知られており、これはピグマリオンの強い願いで彫像が人間の女性になったというギリシャ神話から「ピグマリオン効果」とも言われる。ではコミットメント効果として仮にルフィが海賊王になれたとして、これは「予言の自己成就」とは言わない。何故ならば心理学分野における予言の自己成就、ピグマリオン効果というものは“他力”が成すものであり、コミットメント効果は“自力”が促すものであるからだ。
その昔、プロ野球でも落合選手がよく「有言実行」などと報道されたが、これもまたコミットメント効果の一種とみることが出来るだろう。毎年のようにシーズン前に三冠王、つまり首位打者、ホームラン王、打点王の全てをとるぞとコミットし発言していたのである。実際のところはそれが成就する年はほとんどなく、その意味では「有言不実行」だったのであるが、そういったツッコミもまた野暮というものだろう。周囲に自身の目標を宣言するというのはウソつき呼ばわりされるリスクもあるし、勇気もいることである。
私が宣言できることと言ったら「このブログ、とりあえず次回も続けます」くらいであろうか。海賊王とは程遠いのである。
以上


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