BL0183経済波及効果(Economic ripple effect)

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 『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』を見に行った。「ちいかわ」はなんか小さくてかわいいやつ=“ちいかわ”と仲間たちの日々を描く作品だが、でっかい画面と大きなスケールで描かれる「映画ちいかわ」には普段のアニメにはない迫力があった。映画公開に先駆けて東京スカイツリーではコラボイベントが行われ、コンビニでは関連商品も販売されていた。新たな「ちいかわ」の波が生まれているのかもしれない。

 1つのイベントなどが様々な業界や経済全体に影響を与えることを「経済波及効果」という。映画作りにはたくさんの人が関わっており、経済波及効果もその分だけ大きい。

 経済波及効果は「直接効果」、「間接効果」、「波及効果」という三つの要素から構成されている。映画で言えば、映画館に足を運んだ人の支出(チケット・ポップコーンなどの飲食)や製作費、スタッフの給料などが「直接効果」といえるだろう。

 「間接効果」は、映画作りにおける取材や機材の購入といった他業界に与える影響を指している。ロケなどが必要であれば、訪れた場所でのキャストやスタッフの飲食や宿泊などの消費もここに含まれる。

 収入を得たスタッフが消費を増やしたり、ロケ先の地域の人々が得た収入が消費に回ったりすることによって経済に影響を与える。これが「波及効果」である。関連するたくさんの人の収入が増加するほど、当然波及効果も大きくなる。

 なお、映画のロケ地などに赴く「聖地巡礼」なども、地域経済に対する間接効果、波及効果などをもたらし、経済波及効果を大きくするのに貢献している。『名探偵コナン』の映画は聖地巡礼で話題になることも多いが、2025年の作品の舞台となった長野県の南牧村ではこの聖地巡礼への対策として、国道の清掃費や臨時シャトルバス代、警備費などで3234万円の費用が投じられた。費用の回収は難しいらしいが、少しでも地域を活性化させたいという思いがあるのだろう。

 なお、経済波及効果は専門用語であり、メディアなどでは少し意味の広い「経済効果」という言葉が使われることが多い。また、特に波及効果などの算出は難しく、実施前の公共事業の経済効果などは大きく見積もられがちという問題点もあるらしい。

 映画「ちいかわ」は、人魚とセイレーンの合唱や島民たちが歌う「島のうた」などの音楽に関しても、映画館ならではの臨場感を感じられる作品だった。近年は、Netflixなどの動画配信サービスを始め、映画を視聴する方法は多様になっている。しかし、劇場で見る映画の価値もまた色あせないものだろう。みなさんは最近、劇場に足を運んだことはあるだろうか。映画館に行く人が増えることで、映画作りのモチベーションが増加し、あらたな映画が作られ、その映画の経済波及効果が生まれ…映画を一つ見に行くことは案外、たくさんの人に影響を与えているのかもしれない。

                                    オウセイ

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