BL0173 感応度逓減性(Sensory Adaptation)

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先日、家族で初めてユニバーサルスタジオジャパン(USJ)に行ったのだが、その際、デイリーではなく年間パスポートを買うことにしたのは子供のためとかではなく、私のためであった。

遊園地などで時間を過ごしているとたまに体調が悪くなる。よく頭痛がするのである。ディズニーシーに行ったことのある人は多いだろうが、私のようにディズニーシーの医務室に行ったことのある人は少ないに違いない。そのように私はレアな人材(?)なのであるが、今回の年パスも、途中で体調が悪くなったらホテルにすぐ戻れるように、そしてまた体調が戻ったらすぐにUSJに入場できるように、ということが動機なのである。

とは言うものの、年パスを買ってよかったね、と家族全員で納得もしている。そもそも二泊三日の旅行だったこともあって、その3日目にもフラッと立ち寄ることが出来た(といっても家族だけで、私はホテルに籠っていたのだが)。また、つい先日も大阪に宿泊する予定があり、そのついでにまたフラッと立ち寄ったりもした。

もちろん、2度目となれば最初に行ったときと同じ驚きがあるわけではない。既存の経済学を心理学の視点で否定的にとらえた行動経済学では、感応度逓減性、つまり最初よりは2回目、2回目よりは3回目と、経験数によって喜びも悲しみも少しずつ減るというのはプロスペクト理論の中心にある重要な概念である。既存の経済学者も感覚的にはわかっていたことなのだろうが、このような心理学的な作用を定量化して見せたのがカーネマンとトベルスキーであり、彼らの提唱したプロスペクト理論はノーベル賞を受賞している。

美人は3日で飽きる、不美人は3日で慣れる、という言葉はコンプライアンスの厳しくなった今ではおよそメディアでは発言できないことだろうが、心理学者でなくても私たちは感応度が逓減することは百も承知である。久しぶりに豪華なご馳走を食べて嬉しくても、翌週もまた同じご馳走を食べるなら同じだけ喜べるわけではない。

それにしても「体調が悪くなるといけないから」を理由にしてUSJの年パスを買うというのは私くらいのものかもしれない。最近は気圧の変動が激しくなると頭痛に注意を、といった報道がされることがあり、私のような頭痛持ちの“同志”もそれなりにいるのだなと思ったりするのだが、こればっかりは死ぬまで付き合うより仕方なさそうである。

以上

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